

【奥田】
特に、民間企業から公務員への転職を考えている方にとっては、非常に気になるテーマでしょう。
今回は、民間企業との比較なども用いながら話していきたいと思います。
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ボーナスは年間4.9か月分

【筒井】
そこで今回は、あくまで参考として、目指す方の多い東京都特別区のボーナスに焦点を当てて紹介していきます。
まず、「特別区のボーナスは何か月分くらいなのか」という点から見ていきましょう。
適当なことは言えませんので、特別区人事委員会の公式資料である「職員の給与等に関する報告及び勧告」を確認します。
撮影時点における特別区職員のボーナスは、年間4.9か月分となっています(特別区人事委員会「令和7年 職員の給与等に関する報告及び勧告の概要」より引用)。
もっとも、これは現時点における数字です。 この記事の公開後や、さらに先の時点では、もう少し増えている可能性もあります。
奥田先生が特別区職員だった頃と比較して、ボーナスは増えていますか?

【奥田】
さらにいうと、私が大学を卒業して国家公務員になったのは、今から15年以上前です。
当時のボーナスは3.95か月分でした。
現在は4.9か月分なので、約1か月分もボーナスが増えています。
めちゃくちゃ上がっていて、いいなと思いますね。

【筒井】
全体的な賃金水準などが下がっていく中でも、公務員のボーナスは着実に増加してきました。
今後も、さらに増えることを期待できそうな感じがしますね。

ボーナスの平均額は約200万円

【筒井】
ボーナスが4.9か月分といっても、もともとの月給によって、受け取る金額は変わります。
そこで、特別区職員が平均して月にどのくらいの給与を受け取っているのかを確認してみましょう。
特別区人事委員会の公式資料によると、撮影時点における職員の平均給与月額は、391,462円です(特別区人事委員会「令和7年 職員の給与等に関する報告及び勧告の概要」より引用)。
この平均給与月額を約40万円として、年間4.9か月分を掛けると、平均的なボーナスは約200万円となります(特別区人事委員会「令和7年 職員の給与等に関する報告及び勧告の概要」の数値を基に算出)。
かなり受け取れるな、という印象がありますね!

【奥田】
日本人の年収の中央値は、だいたい約400万円といわれています。
その約半分に相当する金額を、ボーナスだけで受け取れるのは非常に大きいと思いますね。

【筒井】
この金額を毎年受け取れるとなれば、住宅ローン、子どもの教育資金、老後の生活防衛資金などを考える上でも、安心感がありそうです。
それから、僕が感じているのが、公務員の方は若手でも「一軒家を持っています」「マンションを買いました」という人が、やたら多いということです。
実際のところはいかがですか?
公務員は住宅ローン審査も強い

【奥田】
特別区などの都心部では、そこまで多くないかもしれません。
しかし、地方など住宅価格の低い地域では、公務員になって20代で家を買ったという方も本当に多いです。
私が勤務していた市役所でも、同期が20代で家やマンションを購入していました。
また、公務員の見えにくいメリットとして、ローンの審査に非常に通りやすいという点があります。
不動産業者からも歓迎されやすく、5,000万円、6,000万円という大きな金額でも、融資を受けやすいんですよね。
住宅ローンだけでなく、賃貸住宅の審査にも通りやすいです。
少し話は変わりますが、私が公務員を辞めて予備校講師になった後、賃貸住宅を借りようとして、一度審査に落ちたことがあります。
予備校講師は、この先どうなるかわからないと判断されたのかもしれません。
その点、公務員は賃貸住宅の審査にも通りやすいですし、住宅だけでなく、車のローンなども組みやすいです。
さらに、自治体によっては、一般の金利よりも低い公務員向けの低金利ローンが用意されていることもあります。
低い金利で大きな金額を借りられることは、住宅を購入する上でも大きなメリットだと思います。

【筒井】
長期的な生活設計を考える上でも、公務員のボーナスには一撃必殺といえるほどの力があるということで、うらやましい点ではあります。
公務員のボーナスは減りにくい
【筒井】
では、次の話題に移ります。
民間企業の場合、会社の売上げが低迷したり、個人の営業成績が振るわなかったりすると、ボーナスが大きく減らされることがあります。
年によっては、ボーナスがゼロになることも珍しくありません。
公務員になった後も、評価がよくなければボーナスを受け取れなかったり、突然ボーナスがなくなったりする可能性はあるのでしょうか?

【奥田】
これは、メリットとデメリットの両方があります。
しかし、税収が減ったからといって、翌年から突然ボーナスがゼロになったり、半分になったりすることは基本的にありません。
よくも悪くも大きく上がらず、大きく下がらず、安定して受け取れるのが公務員のボーナスです。
一応補足すると、最近では市役所や県庁でも、人事評価の成績によって、職員間でボーナスに差をつけることがあります。
ただし、その差も20%、30%と大きく変わるものではなく、本当にわずかな差です。
収入が大きく変わらないということは、安定的に収入が入るということでもあります。
そのため、住宅ローンなどを組む際にも、長期的な返済計画を立てやすいというメリットがあります。

【筒井】
会社の業績が大きく落ちたり、部署そのものがなくなったりするケースもあります。
そうなると、先行きを読みづらくなり、ボーナスをまったく受け取れなくなることもあるでしょう。
現状、公務員にはそのような兆候がほとんど見られないという意味では、長期的なキャリアとして公務員を選ぶのもありなのかなという感じがしますね。

【奥田】
その結果、グループで働いていた方は建設人材への転換を迫られています(RIZAPグループ「RIZAP建設 始動」を参照)。
AIが発展すると、仕事を失ったり、仕事内容が大きく変わったり、それによって収入が変わったりすることもあるでしょう。
公務員は、大企業や超有名企業と比べると、ボーナスが低い場合もあるかもしれません。
ただし、収入の安定性という公務員の魅力は、今後さらに注目されるのではないかと思っています。
公務員のボーナスは民間平均の約2倍

【筒井】
ここまで、特別区を中心に公務員のボーナスについて見てきました。
ここからは、政府統計を基に民間企業のボーナスを確認します。
厚生労働省の「賃金構造基本統計調査」によると、民間の年間賞与その他特別給与額の平均は、1,009,600円です(厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査」より引用)。
ザックリ言えば、民間のボーナスは年間約100万円ということですね。


【筒井】
もちろん、民間企業のボーナスの平均が約100万円といっても、これはボーナスを多く受け取れる大企業と、ほとんど受け取れない企業を平均した数字です。
この記事を読んでくださっている方の中にも、「自分はそれほど受け取っていない」という方も普通にいるのではないでしょうか。
それを考えると、特別区職員は性別などに関係なく、平均して約200万円を受け取れるわけです。
安定して高い水準のボーナスを受け取れる点は、非常に強いと感じますね。
都庁・県庁・市役所も4.9か月分
【筒井】
ここまで紹介したのは、代表例として取り上げた特別区の話です。
この記事を読んでくださっている方の中には、東京都庁、県庁、市役所などを目指している方もいると思います。
そうした組織でも、特別区と同じように4.9か月分程度のボーナスを受け取れるのでしょうか?

【奥田】
国の場合は人事院勧告を基に支給月数が決まり、都道府県庁や市町村も、国の動向などを踏まえて決定します。
そのため、基本的には、どの自治体でも同程度のボーナスを受け取れるということになります。
実際には4.9か月分を上回ることも
【奥田】
ここで、1つ補足があります。
ここまでは、毎月の給与に4.9か月分を掛けた金額がボーナスになると説明しました。
ただし、厳密な計算方法は、もう少し細かくなります。
そのため、実際には、単純に4.9か月分を掛けた金額よりも多く受け取れる方もいます。
公務員の世界では、すべての自治体ではありませんが、多くの市役所や県庁に職務段階別加算という仕組みがあります。
私も実際に、この加算を受け取っていました。
たとえば、主任であれば3%、係長であれば6%という形で、役職などに応じた金額が加算されます。
つまり、単純に毎月の給与へ4.9を掛けるのではなく、毎月の給与に加算額を含めた上で、支給月数を掛ける場合があります。
また、子どもなど扶養する家族がいる場合には、扶養手当などを含めた金額を基礎として、ボーナスを計算することもあります。
実際に公務員になって計算してみると、「4.9か月分よりも多く受け取っている」と感じる方もいるのではないかと思います。
職務段階別加算の割合や、ボーナスの詳しい計算方法を公開している自治体もあります。
気になる方は、自分が受験する自治体の制度を調べてみるとよいでしょう。
公務員のボーナスは高水準で安定

【筒井】
特別区の場合、撮影時点におけるボーナスは年間4.9か月分で、平均給与月額から計算すると約200万円です。
民間企業の平均である約100万円と比べると、約2倍の水準になります。
また、金額が高いだけでなく、景気や業績の影響を受けて突然ゼロになる可能性が低く、安定して受け取れる点も大きな魅力です。
今後も当サイトでは、皆さんが気になって仕方がない、公務員のお金に関する話を紹介していきます。
