今回は特別区経験者採用の論文、特に職務経験論文の傾向変化について皆さん方にご案内していきたいと思います。
職務経験論文に関して、静かで、かつ確実な傾向変化が生じていることをご存知でしょうか?
そこでこの記事では、近年の不合格者の共通点を挙げつつ、皆さんが落ちないためのアドバイスを送ります。
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職務経験論文の傾向
まず重要になるのが、直近の職務経験論文でどういった問題が出題されているのかをしっかりと確認することであります。
ですからまずは、直近の過去問を紹介したいと思います。
【2025年】
住民サービスの向上について、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて採用区分における立場で論じてください。
【2024年】
行政におけるコンプライアンスの重要性について、あなたのこれまでの職務経験を簡潔に述べてから、その経験を踏まえて採用区分における立場で論じてください。
ということで、こういった問題が直近では出題されているわけですけれども。
皆さん方、どういった傾向変化が生じているか、お感じになられたでしょうか?
端的に申し上げてしまいますと、職務経験論文という従来の要素に加えて、実は課題式論文の要素が少しだけ入り込んできているんですね。
「住民サービスの向上」とか「行政におけるコンプライアンスの重要性」というのは、従来、職務経験論文というよりは課題式論文の方で問われるテーマに圧倒的に近似しています。
ところがですよ、今ご確認いただいたように、職務経験論文のほうで住民サービスとか、行政におけるコンプライアンスとか、こういった要素が入ってきているわけですよ。
だから何なの?ということになるんですけれども、要するに、今まで以上に受験生には論文の総合力が求められているということが言えようかと思います。
近年の不合格者の共通点
次に、近年の不合格者の特徴についてご案内を申し上げます。皆さん方は先に、職務経験論文の要素の中に課題式論文の要素が少しずつ入り込んできているということを確認しました。
ではその新たな傾向変化の下で、どういった受験生が不合格になっているのか?
これはですね、偏った論文対策をしている方々が不合格になりがちだと私どもは考えています。
すなわち職務経験論文対策ばかり行っているとか、あるいはその中でも従来型の職務経験論文対策ばかりを行っている。
こういった傾向が不合格者には特に見受けられるなと私どもは感じています。
こういった方々は職務経験論文対策ばかりに軸足を置いているので、特別区でどういった区政課題が現在生じているのかといったことについて、そもそも把握していないことが非常に多い。
そして同時に、仮に区政課題を把握できていたとしても、自分自身の職務経験とそれら区政課題がどういう風に接続できるのか、あるいはあなた自身が貢献できるのか、こういったところのリンクというのが、まるでできていないことが非常に多くあります。
そして結果として、近年の職務経験論文の傾向に十分対応できていない。
こういった共通点が近年の不合格者には見受けられると感じています。
ダメな論文答案
とは言うものの、ちょっと抽象的でなかなか分からないな…と感じた方もいるかもしれません。
ですのでここでは具体のレベルを引き上げて、ダメな論文答案の例とは一体どういうものなのかについてご案内を申し上げたいと思います。
これは一言で申し上げると、自分の職務経験しか記述がされていない答案であります。
ここでは例文をご案内しましょう。
ということで、こういった形で接客業務をやってきましたよ、と。
あわせてその中でも、丁寧にお客様の要望を聞き取ることを意識してきましたよ、と。
そしてその後では、具体的なエピソードトークですよね。
「具体的にこういうシチュエーションで…」というような、具体のレベルを引き上げた話が続いていくわけです。
で、皆さん方の中にも接客業務とか、それに近い仕事をやっている方がいると思うんですよ。
その皆さん方からすると、何が間違ってるんだよ?と。
職務経験論文で、職務経験について抽象レベルでの話と具体のレベルの話がしっかり書けてるじゃないか!と感じた方もいるかもしれません。
ですけれどもこれだけでは、近年の論文の傾向を踏まえると明確にダメな答案になってしまいます。
なぜかと申しますと、どんなに素晴らしい経験を持っていたとしても、それが特別区で活かせるものでなかったのであれば、皆さん方を採用する理由がないじゃありませんか。
特に近年の傾向変化に見られるように、課題式論文の要素、すなわち区政課題に関する要素が入ってきていることを踏まえれば、この区政課題の解消に向けて皆さん方の経験がどういう風に活かせるのか、すなわち皆さん方の職務経験と現在の区政課題がどのようにつながっているのか。
この部分について全く触れていない場合には、採点者から見ると経験がただ書かれているだけで、論文で与えられたテーマとどのようにつながっているのかが全く分からないわけです。
これがダメな答案の具体例であります。
不合格を避けるためには?
では、そのようなダメな答案を避けるためには、あるいは皆さんが不合格になるのを避けるためには、どういったことに留意しなくてはならないのか?
様々なものがありましょうが、ここでは2つポイントをご案内したいと思います。
区政課題の把握
1つ目が、区政課題を把握することであります。
すでにご案内のとおり、近年の職務経験論文には本来、課題式論文で問われるような要素が徐々に入り込んでいます。
それを踏まえると、まずはそもそも「今、区政の課題にはどういうものがあるのか」をしっかり把握していないことには、回答することはままならないということになってしまいますよね。
ですから何はなくとも、特別区で現在課題になっていることは何なのか、区政課題には一体どんなものがあるのか、この部分もしっかりと把握しておくことがぜひ必要になるということであります。
では、そういった区政課題の把握に向けてどういうことをすればいいのかということなんですけれども。
少し口幅ったい物言いになりますけれども、私のYouTubeチャンネルにおいては「区政研究」と題して、特別区で現在課題になっているようなことを継続的に発信しています。
ですから、ざっとでもそういったものを見返しておいていただきたいというのが1つ。
あわせて申し上げますと、我がGravityにおきましては、直近の区政課題について、Ⅹを中心に最新の情報を発信しています。
例えばGravityの代表である奥田恭央先生ですね。
元特別区職員として、「今の区政課題はこれだ!」「こういった対策が必要になる」というニュースを提供し続けてくれています。
ですので、そこで発信されている情報について継続的にウォッチしていくだけでも、皆さん方の区政課題への理解は間違いなく高まってきます。
区政課題と職務経験の接続
2つ目が、区政課題と職務経験を接続することであります。
すでに皆さん方にご案内のとおり、近年の職務経験論文においては、単に自分自身の経験を丁寧に説明するだけでは、残念ながらダメな論文答案になってしまいます。
重要なのは現在、職務経験論文でトレンドになっている区政課題と自分自身の職務経験がどのようにリンクしてくるのか、この部分の接続を丁寧に行っていくことであります。
ですから皆さん方にあっては、区政課題をまずはいの一番に把握した上で、その区政課題の解消に向けて自身の職務経験がどうつながってくるのか、すなわちどのようにその区政課題の解消に自身の経験を活かすことができるのか。
この部分について、さらりとでもしっかりと論文の中に入れていくこと。
これが皆さん方の評価を他の受験生から切り離し、評価を高めていくのに非常に重要になってきます。
ですのでぜひ区政課題の把握とあわせて、自分自身の職務経験の接続というものをぜひ意識してみてください。
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